日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

一般演題

IVR・CT透視

2018年1月21日(日) 10:35 〜 11:15 第3会場 (3階 孔雀の間(西))

座長:前田 勝彦(兵庫医科大学病院)、西岡 宏之(天理よろづ相談所病院)

10:55 〜 11:05

[56] CT透視下腎生検における撮影線量の変更基準の明確化

*山下 将宏1、日高 国幸1 (1. 大阪大学医学部附属病院)

【目的】CT透視下生検において,標準体型に最適化された条件下の撮影では体格により画像の視認性が低下し手技が困難になる場合がある.視認性を改善するために撮影線量を可能な限り抑えて手技に耐えうる画像を得る必要がある.撮影線量を変更する場合には従来の経験に基づく変更では個人差が生まれる.そこで,本研究では施行者に依存せず撮影線量の変更が行えるよう変更基準を明確にした.

【方法】まず,最適条件で撮影されたCT透視下画像の腎実質内SD値と,水等価直径(Dw)の関係を後ろ向きに調べた.患者は2016年1月から2017年7月に当院で腎のCT透視下生検を行った60名である.SDは腎実質のROIを3点計測しその平均とした.Dwは過去のCT画像より,腎門部で1点計測した.次にDwの異なる水ファントムをmAs値を変化させ撮影し,SDとmAs値の関係を調べた.両結果より,SDとDwおよびSDとmAs値の回帰直線の関係性を求め,線量を推定した.

【結果】最適条件で撮影された臨床例およびファントムのSDはDwが大きくなると増加した.このとき両者の回帰直線には有意な差は認めなかった(P=0.11). ファントムのSDはmAs値が大きくなると減少した.このときDwが変化しても回帰直線の傾きに有意な差は認められなかった(P=0.19).

【考察】本研究では臨床例とファントムのDwとSDの関係は一致することが示された.これより,ファントムのSDとmAs値の関係を使用して,Dwが変化したときのSDの変化より最適なmAs値を推定することが可能となった.

【結論】CT透視下腎生検を対象とした撮影線量の変更基準を明確にできた.