日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

基礎講演

基礎講演① 発表をしよう!

2018年1月20日(土) 13:50 〜 14:40 第4会場 (2階 ギャラリー龍門)

14:15 〜 14:40

[BL-1-2] プレゼンテーション ~伝える技術~

*山本 鋭二郎1 (1. 社会福祉法人恩賜財団 大阪府済生会野江病院)

 研究が一通り終わり,研究成果を発表するときに如何に相手に伝えるかはその研究の成果を推し量る上で重要です.研究成果を発表することで,自施設以外の研究仲間からアドバイスをもらえたり,討論によって軌道修正するよい機会になります.良い発表ができれば,その後の論文化への弾みになることでしょうし,貴方の研究に共鳴する仲間ができます.仲間ができれば学会は学びの場であるとともに,仲間と語らう場にもなり,より一層楽しくなることでしょう.そして研究だけでなく業務にも活かせる出会いが大いに広がると思います.しかし,あなたの発表が聴衆に伝わらなければ,討論する機会も,アドバイスを頂くことも失ってしまうかもしれません.
 残念ながら伝える技術というものは一朝一夕では身につきません.業務が終わった後に夜な夜な実験して良いデータを集めても,プレゼンテーションが失敗し,伝わらなければ台無しです.これでは貴方の人生にとっても,世の中にとっても勿体ないと思いませんか?もしもプレゼンがうまくいかなかったときに,もう二度と壇上に上がるようなことはしたくないと思ってしまうかもしれません.実は私自身が初めてのプレゼンで大いに失敗してしまい,当時は二度とやりたくないと思ったものです.私の場合はその後の出会いがよかったお陰で,僭越ですが最近では年に数回程度の講演を人前でさせていただく機会を得ています.
 プレゼンテーションが下手だった私ですが,どうしたらうまく伝えられるのか,試行錯誤を繰り返し,私なりの工夫を積み重ねてきました.いまは私の中でプレゼンテーションは舞台劇のようなものだと考えています.舞台劇では役者の演技だけでなく,脚本から,大道具,小道具などの細部に渡る繊細な作り込みなどが必要です.プレゼンテーションに言い換えると,脚本はスライド構成,大道具や小道具はスライド作りやグラフや図の細かな作り込みと言ったところでしょうか.そして何よりも大事な実演ですが,これは繰り返し練習が必要なのも舞台劇と同じようなものではないかと思います.
 今回のセミナーでは「うまく発表して自分の思いを人に伝えたい」と願っている貴方が,自信を持って発信することのできるプレゼンターになるために,わかりやすく伝えるためのスライド作成技術をご紹介するとともに,私なりのプレゼンテーション技術をお伝えできればと思っています.