The 28th Kinki Association for Clinical Engineers

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一般演題

一般演題5
血液浄化②

Sun. Oct 9, 2022 1:30 PM - 2:30 PM 第3会場 (Zoom)

座長:下村 太郎(大阪赤十字病院)、中村 拓生(明石市立市民病院)

[05-01] 血液浄化装置 PureADJUSTの使用経験

*中野 翔太1 (1. 社会医療法人生長会 府中病院 臨床工学室)

【はじめに】日機装株式会社より発売されているPureADJUSTの使用経験について報告する。
【背景】旭化成メディカル社製の血液浄化装置ACH-Σの故障に伴いCRRT、アフェレシス治療における血液浄化装置の台数不足が懸念された。当院ではCHDF等のCRRTおよびDHPを東レ社製のTRシリーズで実施しており、TRシリーズの使用頻度が高くなることが予想されたため、DHP専用器であるPureADJUSTを購入した。
【製品概要】PureADJUSTとは、日機装株式会社より発売されたDHPのみに対応した血液浄化装置で、回路は日機装株式会社より販売されている多用途血液処理用血液回路ピュアループを使用する。当院では血液吸着療法として、レオカーナによるLDL吸着療法、PMX-20RによるPMX-DHP、アダカラムによる顆粒球吸着で使用することとした。
【使用経歴】2022年2月から2022年8月までに2名の患者にレオカーナによるLDL吸着療法の治療を合計14回、1名の患者にアダカラムによる顆粒球吸着の治療を合計4回行った。
【結果】
・導入から現在まで機械トラブルもなく、問題なく治療を実施することができている。
・画面配置が日機装社の透析用コンソールに類似していることと、基本的には血液ポンプのON-OFFの操作のみであり、日機装社製の透析用コンソールを使用している当院のスタッフにとって操作は容易であった。
・プライミングは装置の工程を進めることで装置の指示に従い実施する方法となっているが、工程数が多くディスプレイに文章が羅列されることによる煩わしさがあった。従って当院では血液系の自己診断が入る最後の工程までは落差によるプライミングを実施し、文章をスキップする方法をとった。
【まとめ】ACH-Σの故障に伴い、PureADJUSTを購入した。購入から述べ18件のDHPを実施したが、大きなトラブル等は生じていない。プライミング時の工程における文章の羅列による煩わしさはあるが、落差プライミングの実施でカバーできると考える。
【結語】PureADJUSTはDHP治療において、十分活躍できる装置であると考える。