第20回国立病院看護研究学会学術集会

大会長挨拶

第20回国立病院看護研究学会学術集会開催にあたって

「共に育む次世代の看護―激動の時代にヒューマンケアの風を」 
 

 第20回学会集会長 綿貫成明

 国立看護大学校



 国立病院看護研究学会は,お陰様で20周年を迎えます。この記念すべき年の,第20回国立病院看護研究学会学術集会長を拝命いたしました。これまで諸先輩方が築き上げて来られた歴史を引き継ぎ,次世代に繋げていく節目として,2022年12月10日(土)に本学術集会をハイブリッド形式で開催いたします。感染対策上必要な方や現地に来られない方はオンラインでも参加頂けるように,また現地では対面でも語り合い学び合えるように,双方の形式での学術集会を目指して準備に取り組んで参ります。 


 今回の学術集会のテーマは,「共に育む次世代の看護―激動の時代にヒューマンケアの風を」です。Withコロナ・Postコロナ時代における看護職の役割は一層拡大し,活動の多様性が求められています。また,看護基礎教育では,2022年度の入学生から新カリキュラム教育が始まっています。そしてSociety5.0における社会では,コロナ対応だけに留まらない,次世代へと繋げるICTを駆使した学習や実践が必須となっています。パンデミックや政情不安など,先行きの読みにくい「激動」の時代にこそ,これまでと変わらない基本の「古さ」と,従来の価値や考え方にとらわれない「新しさ」とを融合することが重要です。人々のいのち・健康・くらしを支えるヒューマンケアの風を,皆様が活動されている看護実践・管理・教育・研究・政策の場で,あらためて吹かせることが求められています。その基盤として要となるのは,倫理の考え方や政策のあり方,そして何よりも「次世代を担う人材」の育成だと思います。 

 今回の学術集会も,参加される看護職の一人ひとりが,このような時代において取り組まれて来たことを振り返り,それを共有することで,明日の看護に取り組める原動力が得られ,時代の先を見据えた指針が得られる機会にしたいと考えております。多くの皆様のご参加を,この清瀬の地で,あるいはオンラインでお待ちしております。