Mate2021

組織委員長挨拶

第27回Mate2021開催にあたって


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     Mate2021組織委員長

     加柴 良裕

        2021年2月2日



 Mate2021は新型コロナウィルス感染対策のため、2021年2月2日から15日の2週間でのオンライン開催となりました。27回目を迎える本シンポジウムは国内最大規模のマイクロ接合・実装関連の学術会議として関係者の中で定着してきておりましたが、今回はオンラインという新しい形での開催となったため、より幅広い分野の研究者・技術者の方々に参加していただける機会となるのではと期待しております。また、情報の流れが一方向とならず双方向となるように配慮をしておりますが、今回の結果を踏まえ今後の検討課題としていきたいと思っております。
 さて、日本のエレクトロニクス産業においては、IoT・AIによる生産性や品質の向上から超高速・大容量情報(5G)の活用による自動運転や遠隔医療等の社会全体に影響を及ぼす技術まで加速度的に進んでいます。特に、コンピュータの処理速度やデータ管理量の増大によって、情報の価値も大きく変化しています。これらの技術を支えるマイクロ接合・実装技術に対しては高密度化や高品質化等の流れを基軸として、さらにシステム的思考によって、本シンポジウムを通して情報交流を行っていただきたいと思います。
 また一方、地球温暖化防止のため、脱炭素化に向けて技術革新が進んでいます。日本においても政府から2050年カーボンニュートラル宣言がなされ、社会は今まで以上に大きく動こうとしています。このような中でエレクトロニクス産業は重要な位置づけを担っています。自然エネルギ活用や電気自動車等の普及はもちろんのこと、社会システムとして効率的なエネルギの活用が不可欠であり、このような視点からも議論していきたいものです。
 今回のメインテーマは「エレクトロニクス実装が向かう道」と題してIoT、AI、5Gなどのキーワードに対してどう取り組んでいくかを考える機会にしたいと思います。具体例として超高速コンピュータを題材として、富士通(株)から清水氏、日本IBM(株)から渡辺氏をお招きし、その開発内容やそれが革新をもたらす領域等についてプレナリーセッションにてご講演をいただきます。今後のエレクトロニクス実装や社会を考える機会、新たな発想への手がかりとしていただければ幸いです。
 
 本シンポジウムの開催にあたり、例年にも増してご支援・ご協力をいただいた組織委員、実行委員、事務局の各位、ならびに共催団体各位に謝意を表するとともに、論文をご投稿いただいた皆様に御礼申し上げます。