11:15 AM - 11:30 AM
[25-07] Effect of humic acid on activities of antioxidant enzymes in barley
司会:里美 知昭(東北大学)
土壌有機物に含まれるフミン酸は植物生長ホルモン様物質として作用し、光合成や酵素活性などの代謝機能に影響を及ぼすと言われている。その効果はフミン酸の種類や濃度により異なるが、植物に生長関わる抗酸化酵素の活性に及ぼす影響は十分に明らかになっていない。本実験では2種類の土壌改良材(牛糞堆肥、亜炭(アズミン))から抽出し、フミン酸をオオムギの水耕栽培培養液中に0, 10, 25 mg-C L-1になるように添加し、13日間栽培した。その後、培養液を交換してから3日間、植物根のバイオマス量(植物の湿重量と長さ)及び抗酸化酵素活性を測定した。更に、熱分解GC/MSにより、各フミン酸中のホルモン様物質に由来する構造部位の同定を行った。その結果、フミン酸のオオムギ培養液への添加は植物の生長を促進し、抗酸化酵素活性に影響を与えることが分かった。また牛糞堆肥、アズミンのフミン酸からはそれぞれ植物ホルモンであるインドール-3-酢酸とナフタレン酢酸に類似する熱分解生成物か検出された。これらの結果はフミン酸中のホルモン様物質が植物の生長と抗酸化酵素活性に影響を及ぼすことを示唆している。
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