15:45 〜 16:00
[25-17] マイクロバブル浮選による菌の浮上分離
司会:沖部 奈緒子(九州大学)
本研究では、水中の菌の除去に対するマイクロバブル浮選(MBF)の適応可能性検討および菌浮上機構の解明を試みた。実験には、水棲菌の代表としてBacillus subtilis subsp. subtilis(NBRC 13719)、起泡剤としてTriton X-100(TRX)、陽イオン性捕収剤としてドデシルアミン酢酸塩(DAA)、陰イオン性捕収剤としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いた。実験により、80 ppmのDAAおよび68 ppmのTRXを添加しMBFを行うことで97.6%の生菌を浮上分離されることを確認した。一方でSDS濃度を0~500 ppm まで変化させても、浮上率の最大値は39.2 %である事が確認された。この結果より、菌表面への捕収剤吸着機構は静電的引力が関係していることが示唆された。一方で電気泳動移動度変化はDAAの添加濃度によらずほとんど確認されなかった。また、原子吸光度測定により、DAA添加による菌表面からMgイオンの放出が確認された。これにより、DAAとMgイオンの交換吸着が起きているため、電気泳動移動度変化が緩和されたことが示唆された。
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