10:15 〜 10:30
[2305] 焙焼法を用いた四面銅鉱からのヒ素とアンチモンの揮発分離
司会: 三木 一 (九州大学)
キーワード:焙焼法, 四面銅鉱, ヒ素, アンチモン
近年、銅鉱山および鉱石の採掘場所によって、ヒ素 (Arsenic, As) やアンチモン (Antimony, Sb) 等の不純物の品位が増加する傾向にある。鉱石生産や製錬工程等の後処理を考慮すると、これらの不純物を分離除去することが必要とされている。本研究では、AsおよびSbを含有する砒四面銅鉱 (Tennantite,Cu12As4S13)/安四面銅鉱 (Tetrahedrite, ((Cu,Fe)12Sb4S13) を対象に、N2雰囲気下および大気中での加熱焙焼におけるAsとSbの揮発分離の挙動を調査した。具体的には、焙焼温度や焙焼時間の影響を調べるとともに、鉱物相の組成変化と銅の回収の可能性についても併せて調査した。N2雰囲気下では700℃ 、60 min で焙焼することにより95% 以上のAsを揮発分離できたが、Sbの揮発率は8.5% に留まった。焙焼温度を1200℃ まで上昇させると、Sbの揮発率は向上し、60 min では97% に達した。一方、揮発残渣中のCuはCu2SまたはCuSとして残留した。本焙焼条件より得られた揮発残渣中のAsおよびSbは0.5 mass% 以下まで除去されるなど、低ヒ素・低アンチモン銅鉱石の回収の可能性が示唆された。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください