1:00 PM - 1:50 PM
[3303] Japan's Coal Strategy
司会:中村貴志(JCOAL)
Keywords:石炭政策
石炭は他の化石燃料である石油や天然ガスと比較すると可採年数が多いことや価格が低廉で安定しているといった長所がある。その一方でCO2やSOxおよびNOxの排出量が多いなど環境負荷が相対的に大きいエネルギー資源でもある。我が国において石炭はこうした長所や課題を考慮し、十分な環境対策を取りつつ、火力発電用燃料として利用されてきたが、東日本大震災後、原子力発電所の稼働停止により発電分野における石炭の重要性は一層高まってきており、2013年における日本の発電電力量の約3割が石炭火力によるものであった。平成26年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画において、石炭は「安定供給性や経済性に優れた重要なベースロード電源の燃料」として再評価されている。環境対策の面では、我が国の石炭火力の発電効率は世界最高水準にあるほか、脱硫や脱硝対策も進んでいる。こうした背景を踏まえ、本講演では、今後の石炭資源の安定供給確保、環境対策等のための技術開発の推進、海外への石炭火力発電所のインフラ輸出の促進など、政府が進める石炭関係の政策について説明する予定である。
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