資源・素材2016(盛岡)

講演情報(2016年8月18日付)

一般講演

リサイクル・鉱物処理

2016年9月15日(木) 13:00 〜 16:00 第7会場 (23番講義室)

司会: 林直人(産総研), 林浩志(三菱マテリアル)

15:45 〜 16:00

[3716] チリ集積菌による黄銅鉱精鉱からの銅浸出抑制の解明

國廣俊太, 新川達也, 神谷太郎, 千田佶, 小島和浩 (独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

司会: 林浩志(三菱マテリアル)

キーワード:バイオリーチング

本研究では、チリで採取した集積菌(MC1)による黄銅鉱精鉱のバイオリーチングに関して、MC1添加による銅浸出抑制の原因を明らかにする。MC1は主に硫黄酸化細菌が占めると推定される。試験はフラスコを用いたバッチ試験であり、温度は45°C、振とう速度は120rpmである。浸出液は、pHを調整した希硫酸と除チオ硫酸ATCC1995培地を基本とし、それに所定量の元素硫黄や硫酸鉄(Ⅲ)を添加した。銅浸出の抑制が見られた条件は、pH1.0の除チオ硫酸ATCC1995培地でMC1が存在する場合であり、同じ培地でMC1が存在しない場合の銅浸出率の半分以下であった。二つの条件の三価鉄の濃度を比較すると、MC1が存在する場合の方が異常に高かった。そして、予め硫酸鉄(Ⅲ)を添加したときの二つの条件の銅浸出率は、MC1を加えた条件と同様に抑制される傾向が見られた。これらの結果から、多量の三価鉄は精鉱からの銅浸出を抑制することがわかる。以上のことから、MC1による銅浸出抑制の原因は、MC1は主に硫黄酸化細菌であるにもかかわらず、二価鉄を酸化する活性が高くそれによって生じた多量の三価鉄であると示唆された。

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