14:45 〜 15:00
[3211-22-07] ショット状銅アノードを用いた低品位粗銅の電解精製挙動
司会: 芳賀一寿(秋田大学)
キーワード:低品位粗銅、電解精製、不動態、ショット状アノード、回転電極
銅製錬において不純物を多く含有した二次原料の使用が増加している。多量の不純物を含む低品位粗銅をアノードに用いて電解精製を行うと、表面で不動態化が生じ、電解が停止する。このため低品位粗銅は硫酸中に酸化浸出させ、不純物を除去した後に電解採取で精錬されることが多い。しかし、この方法では電力原単位が電解精製に比べて増加する等の問題点がある。そこで、本研究では直径数mmの小径ショット状粗銅をアノードに用いた際の幾何学的な利点に着目し、ショット状アノードを用いれば高濃度不純物含有条件においても高効率な電解が可能と予想して実験を行った。実験には回転電極装置を使用し、カソードに直径7 mmの銅ディスク電極、アノードに直径約2.5 mmでニッケル、錫、鉛、アンチモン、銀、金を含有した銅品位約87%のショット18個を白金網のバスケットに一層に並べて用いた。定電流電解でアノード電位の変化を測定し、ショット状アノードの電解特性を検討した。その結果、アノードの初期電流密度が実操業と同程度の電流条件で、電流効率ならびに最終的なアノード溶出率が80%を超え、高不純物含有条件でも安定的に電解が行えることがわかった。
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