一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

一般講演

環境・リサイクル

2018年3月27日(火) 13:00 〜 17:15 第4会場 (3号館4F, 35号講義室)

司会:飯塚 淳(東北大学),鶴田 猛彦(八戸工業大学),沖部 奈緒子(九州大学)

13:00 〜 13:15

[1410-24-01] 繊維状重金属吸着材を使用した、固液分離装置の開発について

○大石 徹1 (1. 日鉄住金セメント株式会社)

司会:飯塚 淳(東北大学)

キーワード:廃水、固液分離装置、重金属、吸着材、繊維状

重金属含有廃水の処理方法としては、一般に凝集沈殿法が適用されている。この方法では処理時に高分子凝集剤等を添加して重金属を含有する懸濁物を生成させてシックナー等で沈降分離を行い、得られた低濃縮スラリーをフィルターブレス等を用いて脱水処理するため、設備投資やランニングコストがかさむ欠点があり、また高レベルの放射性廃棄物を処理する場合には、再臨界等の問題も指摘されていた。
本研究では、従来の技術に含まれる上記の欠点の解消を目的に、①回転体上に形成した繊維状重金属吸着材層を濾材として使用する回転式の固液分離装置を検討し、②濾材上に堆積する殿物をブレードにより自動的に切削排出し、③目詰まり発生時には濾材表層も同時に切削除去できるため長期間の連続運転が可能で、④濾材は簡単に回転体上に形成及び除去できるため交換作業が容易、⑤遠心力により脱水するため、排出殿物の含有水分を低下できる等、1台でシックナーとフィルタープレスの役目を同時に果し、装置の構造が単純で運転コストが安い廃水処理システムの開発を目指している。これらの課題について要素基礎実験を実施し、有用な成果が得られたのでここに報告する。

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