一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

一般講演

環境・リサイクル

2018年3月27日(火) 13:00 〜 17:15 第4会場 (3号館4F, 35号講義室)

司会:飯塚 淳(東北大学),鶴田 猛彦(八戸工業大学),沖部 奈緒子(九州大学)

13:15 〜 13:30

[1410-24-02] ハイドロキシアパタイトとの共沈反応による坑廃水中のホウ酸除去の加速化

○林 良和1、郭 柄霖1、平島 剛1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)

司会:飯塚 淳(東北大学)

キーワード:ハイドロキシアパタイト、ホウ酸、坑廃水、共沈

ホウ素は生物にとって必須元素である一方で、過剰に摂取すると健康障害を起こすことから、日本における排水基準は10 mg/L以下と定められている。熱水活動により坑廃水中に高濃度のホウ素が含まれていることがある。本研究で用いた実坑廃水中には24 mg/Lのホウ酸が含まれ、その他にヒ酸、炭酸、およびケイ酸も共存している。本研究では、超難溶性のハイドロキシアパタイト(HAp; Ca10(PO4)6(OH)2, Ksp = 6.62×10-126 at 25 ºC)との共沈によるホウ酸の不溶化を検討した。まず、モル比P/Caは0.3のときにホウ酸の除去速度が最も速く、平衡濃度は最も低くなった。実坑廃水中において、ホウ酸濃度は93分以内に排水基準値以下に、ヒ酸およびケイ酸に関しては瞬時に検出限界値以下にまで減少した。ホウ酸濃度が排水基準値以下に到達するのに要する時間は、Al3+イオンを0.2 mM添加することにより53分にまで縮まった。Al3+イオン濃度をさらに上昇させるとホウ酸濃度の減少速度は一層加速された。一方、実坑廃水の原水温度である70 °Cにおいてこの反応を進めると、30分以内に排水基準値以下に到達することがわかった。当日の講演ではこれらのメカニズムについて言及する。

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