一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

企画講演

銅電解における高電流密度電解とそれに伴う不動態化

2018年3月27日(火) 13:00 〜 15:50 第6会場 (2号館1F, 212号講義室)

司会:中野 博昭(九州大学),邑瀬 邦明(京都大学)

15:25 〜 15:50

[1508-13-06] 銅電解精製に及ぼす電解液流動の影響

○高須 登実男1、伊藤 秀行1 (1. 九州工業大学)

司会:邑瀬 邦明(京都大学)

キーワード:銅電解精製、電解液流動、物質移動、濃度分極、高電流密度

銅電解精製の生産性やエネルギー効率を向上させるために、高電流密度化や極板間距離の低減といったより厳しい条件での操業を行っている。銅電解精製では電極表面における溶解や析出によって表面銅濃度が局部的に変化する。高電流密度下においては、それらの変化が大きくなり、アノードにおいては不動態化、カソードにおいては析出状態の悪化や不純物濃度の上昇といった問題が発生する。電解液の流動により銅イオンの物質移動を促進させれば、これらの問題を軽減できるため、実操業においても流れを付与する取組みが行われている。しかしながら、流れが電解精製に及ぼす影響については、定量的には明確になっておらず、最適条件の探索のためにさらなるデータの蓄積が重要だと考えられる。本報告では、電解精製に及ぼす物質移動の影響を明らかにすることと、実操業に適用できる効果的な撹拌方法を開発することを目指しておこなった研究について紹介する。単相流における強制流動が、カソードにおける表面粗さと不純物濃度、またアノードにおける不動態化に及ぼす影響を調査した。また、電解槽へのガス吹込みによる流動とその電極表面の物質移動に与える影響について報告する。

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