一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

一般講演

資源と社会

2018年3月28日(水) 09:00 〜 09:45 第3会場 (3号館4F, 34号講義室)

司会:山末 英嗣(立命館大学)

09:15 〜 09:30

[2301-03-02] 各国鉱業法の特徴と比較:特にモンゴル国と西オーストラリア州鉱業法について

○小山 健一1、ブヤンヒシゲ バヤスガラン1 (1. 秋田大学)

司会:山末 英嗣(立命館大学)

キーワード:鉱業法、米国における土地所有者の権利、地下資源の所有権、閉山と環境保全、モンゴルとオーストラリア

19世半ばに起こった近代石油産業の発祥の地である米国に於いては、土地所有者が当該土地地下に存在する石油及び鉱物等地下資源の所有権を有しおり、曾てはこのような法的枠組みが世界でも一般的であったが、今日では、米国陸上地域を除き全世界に於いて資源国政府が地下資源の所有権を有する。

開発途上国では、資源を所有する政府が資源開発を自国の経済発展に資せしむるため、開発に必要な資機材の地元製品の利用義務(ローカルコンテント)、開発企業による自国民雇用・訓練義務、一部生産物の地元供給義務等を法規・行政で課すことが一般的に見られるが、一方で鉱業開発プロジェクトの、探査・探鉱・評価・開発・生産・閉山に到るサイクルにおいて、最終段階である閉山については環境にも配慮した万全な措置の徹底まで必ずしも行き届かない例が少なくない。そこで本稿では、資源産出開発途上国であるモンゴル国と、代表的な資源産出先進国であるオーストラリア、特に西オーストラリア州の夫々の鉱業法・関連規則について、閉山規定を含む相違点を検証し、後者内容で有用な部分を前者に取りいれることにより齎し得るメリットを明らかにする。

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