一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

一般講演

環境・リサイクル

2018年3月29日(木) 09:00 〜 12:00 第4会場 (3号館4F, 35号講義室)

司会:和嶋 隆昌(千葉大学),晴山 渉(岩手大学)

11:15 〜 11:30

[3401-11-09] m-PDAを用いた高濃度塩酸溶液からのロジウム分離

○石橋 克幸1、山川 澄人1、芳賀 一寿1、松本 和也1、寺境 光俊1、柴山 敦1 (1. 秋田大学)

司会:晴山 渉(岩手大学)

キーワード:ロジウム、リサイクル、沈殿分離、m-PDA

白金族金属(PGM)のリサイクルは、一般的に塩酸浸出と溶媒抽出法を組み合わせた湿式プロセスによって行われることが多い。しかし、PGMの一種であるRhは、高濃度の塩酸浴中で塩化物錯体として安定であるため、溶媒抽出法での分離は難しく、他の金属を回収した後の最終工程で回収されている。この問題を解決するため、本研究グループでは、高濃度の塩酸浴中でRhのみを選択的に沈殿回収できる新規沈殿剤m-PDAを開発した。この沈殿剤はRh, Pt, Pdを含む高濃度塩酸溶液中でRhの選択的な沈殿回収が可能である。今回はm-PDAを用いてRhを沈殿回収した後、脱離、濃縮し、還元剤による粗Rhの回収を検討した。Rh回収工程では、500 mg/LのRhを含む6 mol/LのHCl溶液からm-PDAを用いてRhを89%沈殿回収できた。また、脱離工程では、2 mol/Lのアンモニア水を用いてm-PDAからRhを81%脱離し、溶液中にRhを800 mg/Lまで濃縮できた。この溶液に対して、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを添加し、溶液中からRhを回収できるか検討したところ、7 g/Lの添加量で溶液中のRhを95%回収できた。以上の結果から、m-PDAを用いた沈殿回収、脱離、還元を組み合わせることで、Rhを含むHCl溶液から68%のRhを回収することができた。

講演PDFファイルダウンロードパスワード認証

講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。

現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)

[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください

パスワード