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[3601-07-02] 地中ガスラドン濃度の時間・季節変化に基づく地熱地域での蒸気スポット検出の可能性
司会:桑谷 立(国立研究開発法人海洋研究開発機構)
キーワード:地熱資源、ラドン探査、地熱流体、インドネシア
地熱資源探査技術の発展を目的とした研究プロジェクトの一環として,インドネシア西ジャワ州バンドン南に位置するWayang Windu地区において継続的な地中ラドンガスのモニタリング測定および成分分析を実施している。測定は断層上や温泉付近などを対象に設置された計17箇所の計測井を用いて行われ,約一年間にわたる測定データが蓄積されている。これらの測定結果から,一時間程度の測定サイクル中に生じるラドン濃度の時間変化に複数のパターンが存在することが明らかになり,この違いは地下のガス流動特性に起因する可能性が示唆された。さらに各計測井の測定結果を時期によって区分することで,ラドン濃度の季節変化が存在することも示された。季節変化は標高が高い対象地域北部で強く現れており,地形的特徴や表層地質分布からインドネシア特有の雨季における大量の降水の影響が考えられる。このような時間・季節変化の影響を明らかにすることで,ラドン測定結果から地熱資源探査のターゲットとなる地熱流体パス,および生産井掘削の最適目標である蒸気スポットの存在と位置を,より正確に推定できることが期待される。
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