資源・素材2018(福岡)

講演情報(2018年7月31日付 確定版)

一般講演

環境・リサイクル(1)

2018年9月10日(月) 13:00 〜 14:00 第7会場 (A棟 2階 A25講義室)

司会:中村 謙吾(東北大学)

13:00 〜 13:15

[1704-07-01] ハイドロキシアパタイト共沈法による坑廃水中のホウ酸除去における下水汚泥由来リン源の活用

○林 良和1、郭 柄霖 1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)

司会:中村 謙吾(東北大学)

キーワード:ハイドロキシアパタイト、ホウ酸、坑廃水、共沈、リン酸

ホウ素の有害性は、植物や動物のみならず、ヒトに対しても明らかになっているため、わが国におけるホウ素の排水基準は、WHOによる基準と同様に、10 mg/Lと定められている。熱水活動の影響を間接的に受けていると思われる鉱床付近の坑内水中には高濃度のホウ素が含まれ、鉱業活動に伴ってこれらが排出される場合には、大量処理を余儀なくされる。著者らは、実坑廃水中に24 mg/Lのホウ酸、その他に高濃度の炭酸およびケイ酸、環境基準濃度を超えるヒ酸も共存している坑内水を対象とし、これを弱酸性にして炭酸を排除しながら、あらかじめリン源を添加し、難溶性ハイドロキシアパタイト(HAp; Ca10(PO4)6(OH)2)との共沈により、ホウ酸をヒ酸およびケイ酸とともに同時除去できることを報告した。本法の実装化にあたり鍵となるP源のコストダウンを図るために、下水汚泥由来のリン酸マグネシウムアンモニウムを主成分とするリン源を検討した。下水汚泥由来リン源には、Mg2+イオンのほか、主成分以外の微量成分が含まれ、これらのホウ素除去効率に与える影響について検討した結果を発表する。

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