水圧刺激・水圧破砕技術の最新動向（2）

[3309-15-07] Behaviors of a fracture under large ratio of principal stresses in hydraulic fracturing test

○Tatsuya Yokoyama¹, Kiyotoshi Sakaguchi², Takatoshi Ito² (1. OYO corporation, 2. Tohoku university)

司会:陳 友晴(京都大学)

Keywords:Hydraulic fracturing, Rock stress, Ratio of principal stresses, Behaviors of fracture

岩手県の釜石鉱山で水圧破砕試験を行った。地質は花崗閃緑岩で被りは約290mである。水圧破砕を行った水平ボアホールでは、あらかじめ円錐孔底ひずみ法により岩盤応力が測定されていた。それによる応力状態は、ボーリング孔軸に直行面内においてほぼ水平が最大主応力σ₁、ほぼ鉛直が最小主応力σ₂であり、主応力比（σ₁/σ₂）は約5であった。このような応力条件下で水圧破砕試験を行った結果、水圧破砕で生成したき裂の閉口圧は確認できたが、再開口圧の確認は困難であった。力学理論が示すとおり、主応力比が3を超えた応力状態でのき裂の挙動からは、開口き裂が完全に閉じない可能性が示唆された。