資源・素材2018(福岡)

講演情報(2018年7月31日付 確定版)

企画講演

最近の石炭等エネルギーの開発・利用の動向(1)

2018年9月12日(水) 09:30 〜 12:00 第5会場 (A棟 2階 A22講義室)

司会:岡部 修平(JCOAL)、司会:濱中 晃弘(九州大学)

09:50 〜 10:10

[3501-07-02] 小規模UCG模型実験における人工炭層内の熱応力に与える境界条件の影響

○児玉 淳一1、中 良介1、濱中 晃弘3、板倉 賢一2、出口 剛太4 (1. 北海道大学、2. 室蘭工業大学、3. 九州大学、4. 地下資源イノベーションネットワーク)

司会:岡部 修平(JCOAL)、司会:濱中 晃弘(九州大学)

キーワード:UCG模型実験、熱応力、放射状き裂、境界条件、人工炭層

筆者らは,UCG模型実験で認められた燃焼空洞からの放射状き裂の発生のメカニズムを解明するために石炭の熱収縮を仮定した熱伝導と熱応力の連成解析を実施し,温度が500℃以上になると燃焼空洞の近傍に接線方向の引張応力が発生することを報告した。しかし,この解析では,石炭層とその外周のモルタルとの境界部では変位が連続するとしており,石炭層の変位の拘束を過大に評価した可能性がある。本研究では,石炭層とモルタルの境界面の剛性を変化させ,モルタルによる変位の拘束が石炭層の熱応力に与える影響について検討した。その結果,境界面の剛性が小さくなると接線方向の引張応力は小さくなるが,剛性がある値より小さくなると引張応力は一定の値に収束し,石炭層には最低でも約15MPaの引張応力が発生することが分かった。また,引張応力となる領域は,境界面の剛性によらず固有の範囲に限定され,引張領域の外側には圧縮応力が発生することが分かった。以上のことより,UCG模型実験では石炭の収縮による熱応力により放射状のき裂が発生するが,圧縮応力ゾーンでき裂が停止したと解釈できる。

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