一般社団法人資源・素材学会 平成31(2019)年度春季大会

講演情報(2019年1月23日付 確定版)

企画講演

粉体精製工学部門委員会学生賞セッション

2019年3月6日(水) 13:00 〜 15:35 第4会場 (6号館 3階 636講義室)

司会:芳賀 一寿(秋田大学)、晴山 渉(岩手大学)

14:50 〜 15:05

[1K0401-09-07] 水酸化ナトリウムを活用した廃ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の再資源化処理

○宮澤 雅行1、和嶋 隆昌1 (1. 千葉大学)

司会:芳賀 一寿(秋田大学)、晴山 渉(岩手大学)

キーワード:ガラス繊維強化プラスチック、水酸化ナトリウム、アルカリ溶融法、再資源化、ガラス成分

ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)は,樹脂とガラス繊維からなる複合材料であり,高強度かつ軽量で耐蝕,耐水性などに優れる特徴を有している.現在,日本では,年間30~40万 tの廃GFRPが処理されている.しかし, GFRPは高強度のため破砕が難しく,多量のガラス分を含むため燃焼が困難であることから,廃材の90 %以上が埋め立てられている.よって,廃GFRPの有効な処理法の確立が望まれている.本研究では廃GFRPを水酸化ナトリウム(NaOH)と共にN2雰囲気で加熱し,樹脂のガス化・炭化およびガラス繊維の可溶化を行い,再資源化を可能とする処理を検討した. 実験は,N₂雰囲気下で所定量の試料をNaOH共存下で加熱した. 加熱中の発生ガスはガスパックで回収した.加熱後の試料は蒸留水中で攪拌後,液中にアルカリ塩化したガラス成分(SiO2)などの溶解性成分を抽出し,ろ過により固体残渣を得た.最終的に,ガス発生量と成分,SiO2抽出量,固体残渣の特性を調べ,NaOHによる廃GFRPの再資源化処理の可能性を検討した.結果,GFRPに重量比で1:2以上のNaOHを添加し,加熱温度500 ℃以上,加熱時間15 min以上の条件で,H2やCH4などのガスを24.5 mg/g,液中にSiO2を約60 mg/g,炭酸カルシウムを主成分とする残渣を約0.74 g/g回収することができた.

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