11:20 〜 11:40
[2K0201-07-07] タンタルの溶融塩電解
司会:打越 雅仁(東北大学)、柴田 悦郎(東北大学)
キーワード:溶融塩電解、レアメタルリサイクル、定電流電解
タンタルの主な原産国は、オーストラリア、ブラジルで、世界の約3/4を供給している。国内には、K2TaF7として輸入される分が半分以上で、残りは金属タンタルやタンタル製品として輸入される。すなわち、タンタル鉱石や錫スラグに含まれる不要成分は、原産国あるいは中間生産物製造国において処理される。この処理による環境悪化が懸念される。そこで、都市鉱山からのタンタル回収が求められており、回収手法として溶融塩電解に着目した。コスト低減のためには、平滑電析、プロセスの低温化が要求されるが、電解析出過程については不明な点が多い。そこで、本研究は平滑電析のための基礎的知見を得ることを目的とする。(F,Cl)LiNAK溶融塩のF/Cl比と電流密度による電析物形状への影響について調査した。溶融塩にClを添加することにより電析量は増加したが、Cl量が多すぎると良好な電析条件が得られなかった。電析初期では平滑電着膜が得られたが、進行に伴い樹枝状晶が成長した。従って、平滑電析は可能であるが、その条件維持が困難であると推測される。今後、平滑電析条件を明らかにし、その条件維持を検討し、平滑電析実現を目指す。
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