一般社団法人資源・素材学会 平成31(2019)年度春季大会

講演情報(2019年1月23日付 確定版)

一般講演

環境/鉱物処理

2019年3月7日(木) 10:00 〜 12:00 第3会場 (6号館 3階 635講義室)

司会:林健 太郎(JOGMEC)、沖部 奈緒子(九州大学)

10:00 〜 10:15

[2K0301-08-01] 黄銅鉱バイオリーチングにおける炭素材料触媒機構の解明

高松 恭平1、○小山 恵史1、三木 一1、笹木 圭子1、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

司会:林健 太郎(JOGMEC)、沖部 奈緒子(九州大学)

キーワード:銅、黄銅鉱、バイオリーチング、炭素材料、電気化学

近年の高品位銅資源枯渇の懸念から、その埋蔵量の豊富さで知られる黄銅鉱(Chalcopyrite; CuFeS2)が注目を浴びている。しかしその難溶性により、黄銅鉱からの経済的な銅回収は実現できておらず、更なる湿式製錬の技術発展が求められる。
 そこで本研究では、黄銅鉱のバイオリーチングに炭素材料である活性炭および炭素繊維を添加し、その影響を評価・比較することを目的とした。通常のバイオリーチング試験では、32% (day 32) に留まる銅溶出率が、炭素繊維0.5%、1%、2% (w/v) の添加に伴い、34%、39%、61%へ向上した。活性炭添加系ではさらに効果的に銅溶出率が向上し、0.1% (w/v) 添加により96% (day 28) の銅が溶出した。炭素材料の添加に伴い銅回収率が促進した要因として、ガルバニック効果・溶液電位制御効果・細胞増殖抑制効果などが複雑に影響していると予想されるが、その詳細な触媒機構は解明されておらず、また、炭素材料の種類による影響は不明瞭である。これらメカニズムを解明するために、電気化学的分析も踏まえた種々の分析を用い、各種炭素材料の触媒機構を考察した。

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