リサイクル

[2P0115-30-03] 柿渋ゲルを使用した塩化金酸水溶液からの金の還元除去とチオ尿素水溶液を用いた酸化溶出及びリサイクル

○長根山 侑人¹、鶴田 猛彦¹ (1. 八戸工業大学)

キーワード：金除去、金回収、柿渋ゲル、チオ尿素、金のリサイクル

本研究室ではこれまでに微生物を用いて低濃度金（10ppm程度）および高濃度金（50ppm程度の塩化金酸水溶液からの金の除去について検討し、低濃度の場合は生物吸着により菌が除去され、高濃度の場合は生物吸着に加えて、残存した金が還元されて原子状金として水溶液から除去されることを報告した。さらに吸着、または還元された金はチオ尿素水溶液で脱着または酸化溶出させること及びこれらの繰り返しが可能であることを報告してきた。このように、微生物を用いて金のリサイクルが可能であることを報告してきたが、特に高濃度の場合は、還元速度が遅く還元除去には長時間かかり、72時間かけても完結しないことを報告している。

当研究室では、低濃度金の吸着除去に関して、柿渋ゲルを用いた場合について、以前報告しているが、今回、高濃度金について還元を含めて検討した場合を報告する。

本研究では柿渋ゲルを用いた高濃度金を含む塩化金酸水溶液から金除去に及ぼすpH、柿渋量、金濃度の影響および経時変化について、さらに、還元除去した金をチオ尿素で酸化溶出する際の処理条件、および還元除去、酸化溶出を５回繰り返した結果についても報告する。