一般社団法人資源・素材学会 平成31(2019)年度春季大会

講演情報(2019年1月23日付 確定版)

春季学生ポスター発表

湿式素材プロセッシング

2019年3月7日(木) 15:50 〜 17:20 湿式素材プロセッシング (6号館 1階)

15:50 〜 17:20

[2P0131-36-06] Gypsum含有フッ素汚泥からの洗浄試験によるGypsum除去の検討

○井上 翔太1、福田 宏樹1、Giuseppe Granata2、所 千晴2 (1. 早稲田大学創造理工学研究科地球・環境資源理工学専攻、2. 早稲田大学理工学術院)

キーワード:フッ素汚泥、硫酸置換、炭酸洗浄、速度論

半導体や液晶の製造におけるエッチング工程で排出される洗浄廃液には、高濃度なフッ化水素酸や硫酸等が含まれる。通常、洗浄廃液を無害化するため消石灰での中和試験を行い、液相を排水基準値以下にしているが、中和にて生成した沈殿物はフッ化カルシウムと硫酸カルシウムが混在するため、沈殿の再利用に至らず処分される事が多い。
そこで本研究では、フッ化カルシウム・硫酸カルシウムの混合汚泥を炭酸溶液で洗浄し、混合汚泥中の硫酸カルシウムを炭酸カルシウムに置換させることを目的とした。炭酸カルシウム・フッ化カルシウムは鉄鋼業における脱硫剤として資源価値があるため、汚泥の再資源化が期待される。
実験はフッ化カルシウム78.6 wt%, 硫酸カルシウム21.2 wt%の混合汚泥を作製し、洗浄剤は0.2 mol/dm3の炭酸ナトリウム水溶液を用いた。固液比30 g/dm3,温度75°Cの条件で混合汚泥を洗浄させたところ、硫酸カルシウムに対し選択的な炭酸カルシウムへの置換が確認され、硫酸カルシウム1 wt%未満を達成した。速度論考察では、硫酸カルシウム単成分系の場合、除去濃度が一次速度式で再現できた。また混合汚泥についても実験、考察をした。

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