一般社団法人資源・素材学会 平成31(2019)年度春季大会

講演情報(2019年1月23日付 確定版)

春季学生ポスター発表

資源開発技術

2019年3月7日(木) 15:50 〜 17:20 資源開発技術 (6号館 1階)

15:50 〜 17:20

[2P0147-51-01] 真三軸圧縮応力状態室内水圧破砕実験により頁岩中に造成されるき裂観察

○堤 直史1、陳 友晴1、直井 誠1、森重 有矢1、今北 啓一1、山本 和畝1、川方 裕則2、石田 毅1、田中 浩之3、有馬 雄太郎3 (1. 京都大学、2. 立命館大学、3. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

キーワード:水圧破砕、頁岩、室内実験、破砕き裂伸展、蛍光観察法

シェールガス開発における生産性向上のためには,水圧破砕により造成されるき裂の性状を把握することが重要である.水圧破砕では,応力条件の違いが破砕き裂の形状に影響するとされているが,地下深くに造成されるき裂の直接観察は不可能であり,その詳細は明らかではない.そこで,水圧破砕によって流体が浸透した領域のみを着色し観察できる真三軸水圧破砕実験を目指し,応力載荷系統,破砕流体圧入系統及びAEデータ取得系統を有し,破砕流体に蛍光剤を添加した熱硬化性樹脂を用いる実験システムを構築した.

構築したシステムを用いて,65×65×130 mmの直方体中央に水圧破砕を行うための径6 mmの破砕孔を有する宮城県産頁岩等を試験に供した.供試体の長軸方向は堆積面と直交するように整形し,印可する最大の圧縮応力は長軸方向になるように設定した.実験の結果,水圧破砕によると推定される破砕孔から伸展する破砕き裂が観察され,AE計測から得られる震源決定からも進展の様子を確認することができた.また,差応力が大きい実験条件ではき裂は理論的に考えられる供試体の長軸方向に伸展したが,差応力が小さい実験条件では堆積面に沿ってき裂が進展する事例が確認された.

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