休廃止鉱山のグリーン・レメディエーションに関する研究動向

[1K0801-14-03] 休廃止鉱山坑水と周辺河川水との混合による下流河川の水質予測(発表者：修士課程)

○萩野 翼¹、富山 眞吾¹、Pawit Tangviroon¹、正木 悠聖²、岨中 真洋²、五十嵐 敏文¹ (1. 北海道大学、2. JOGMEC)

キーワード：鉱山廃水、河川水質

現在、鉱業活動を休止または廃止した非鉄金属鉱山の多くでは坑道や集積場から重金属類を含む酸性水が湧出しており、その合理的対策が求められている。経済産業省が定める鉱害防止事業の実施に関する第5次基本方針では、「下流の利水点等の環境基準を満たす鉱山では、下流影響に関するデータの把握・蓄積を行い、データ解析等の検討」が挙げられている。したがって、発生源対策とともに、今後は排出点管理から利水点管理への切り替えに向けての検討を進める必要があり、そのために坑廃水が周辺河川水の水質へ与える影響を評価することが必須である。
そこで本研究では、北海道伊達市に位置する伊達鉱山を対象に、処理水放流口から下流河川に向けて利水点を含む計4点において水量・水質の測定を行った。あわせて坑廃水と周辺河川水とが混合した場合の水質を評価するために、ビーカースケールで混合試験を実施し、混合水の水質予測手法の検討を進めた。