資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

企画講演

現場担当者会議・日本メタル経済研究所エンジニアリングセッション(環境・リサイクリング分野)

2019年9月24日(火) 09:00 〜 10:30 第9会場 (C3 1階 講義室2(b1S01))

司会:伊藤 真由美(北海道大学)

09:00 〜 09:30

[1K0901-03-01] 硫酸ニッケル製造プロセスにおけるFe除去能力向上

○鈴木 宣好1、永井  啓明1、佐藤  英明1、柴山  敬介1、北崎  徹1 (1. 住友金属鉱山株式会社)

キーワード:精錬、ニッケル、硫酸ニッケル、鉄除去

住友金属鉱山ニッケル工場では、電気ニッケル、電気コバルトの他、硫酸ニッケルなどの塩類を製造している。今後、EV用電池材料である硫酸ニッケルの生産量を増大させる場合には脱Fe工程が律速となるため、Fe除去能力の向上を検討した。当該工程では消石灰スラリーによるpH調整およびAir酸化による酸化還元電位(ORP)の調整によりFeをFe(OH)3として沈澱除去している。反応pHの上昇による反応促進はニッケルの沈澱ロスおよび薬剤コストの悪化を招くことから、ORPの上昇によりFe3+/Fe2+比率を上昇させ、反応を促進させるべく脱Fe反応始液槽へのAir吹込みを検討した。ビーカー試験の結果、始液へのAir吹込みにより始液のORPは250 mVまで上昇したが、実機試験ではORPは100 mV程度に留まり、Fe除去能力の向上は見込めなかった。次に、さらに酸化力の高い過酸化水素の添加による改善を検討した。ビーカー試験により過酸化水素を添加することで始液ORPが570 mVまで上昇することを確認後、実機試験として過酸化水素を添加した高負荷操業を実施した。実機試験の結果、過酸化水素の添加によりニッケル共沈量の増加を招くことなくFe除去能力を従来の1.2倍に向上させることができた。

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