資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

企画講演

粉体精製技術が関わる最近の研究動向

2019年9月24日(火) 13:00 〜 16:55 第10会場 (C3 1階 講義室3(b1S02))

司会:晴山 渉(岩手大学)、芳賀 一寿(秋田大学)

13:50 〜 14:35

[1K1001-05-02] 機械的手法を用いた粒子合成技術の開発

○金井 和章1、内藤 牧男2 (1. 株式会社カネカ、2. 大阪大学)

キーワード:摩砕式ミル、機械的手法、粒子合成、蛍光体

深刻化する地球温暖化を背景に、世界各国では低炭素社会の実現を目指してCO削減に取り組んでいる。しかし、現状の無機粒子の合成には高温焼成が必要であり多くのエネルギーを消費するという課題がある。さらに、高温焼成に伴い出発原料とルツボ界面で副反応が生じてしまい、合成物の歩留まり低下を引き起こす場合もある。これら省エネルギー及び生産コスト削減の観点から、低温での粒子合成プロセスの開発は非常に重要である。課題解決の手段の一つとして、摩砕式ミルを用いた機械的手法による無機粒子の合成が注目されている。摩砕式ミルは、原料粉体間の界面に圧縮力と摩擦力を主体とする機械的作用を集中的に与える粉砕機であり、粉体の均質分散、微粒子コーティングなどに利用されている。さらに高い機械的作用を原料粉体に加えると、粒子間の反応が促進され新たな粒子合成を実現できる。このような粉砕機を一種の反応場とした粒子合成は、機械的エネルギーの大きさや粉体の種類、粒子径、雰囲気などが大きく影響する。本発表では白色LED用のY3Al5O12:Ce3+蛍光体の機械的手法による合成を例に、機械的手法による粒子合成の研究について述べる

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