資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

若手ポスター発表 ショート講演

地球・資源分野ショート講演

2019年9月25日(水) 09:30 〜 11:16 第1会場 (C1 1階 講義室3(172))

10:52 〜 11:00

[2K0101-12-10] 地震エネルギーを考慮した断層物性値の推定手法開発、および誘発地震動的シミュレーションの高度化(発表者:修士課程)

○廣濵 千明1、才ノ木 敦士2 (1. 熊本大学、2. 熊本大学国際先端科学技術研究機構)

キーワード:動的解析、地震、サイズミックエフィスィエンシー、すべり軟化距離、サイズミックモーメント

本研究では、放出された地震エネルギーの全エネルギーに対する比率を示すseismic efficiency ηから、seismic moment Mo とすべり軟化距離 dc の関係式を新たに導出した。これにより、地震エネルギーを考慮したdcのスケール効果を明らかにした。更に、η = 0.06の条件下からすべり領域の岩盤剛性とすべり軟化中の断層の剛性の比はほぼ一定であるという結果を得た。すべり軟化中の断層の剛性は、Moと関係する応力低下量とdcによって決まるため、剛性比は任意のMoを持つ誘発地震のdcを推定するための指標となる。同様の条件下において、断層表面アスペリティの破壊を考慮した動的シミュレーションを行い、断層の拘束圧に応じたアスペリティの破壊による応力低下の変化を調べることにより、断層のすべり速度と動摩擦係数の関係式を導いた。上記で得られた理論式、経験式、および指標を用いることで、妥当な地震エネルギーを有する誘発地震の動的シミュレーションが可能となる。また、原位置断層の力学的パラメーターを従来の手法よりも正確に推定可能である。これらを統合することで、地下鉱山や地熱開発などにより生じる誘発地震のリスク評価、および微小地震に関する社会不安の低減に貢献することができる。

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