資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

若手ポスター発表 ショート講演

プロセス・素材分野ショート講演3

2019年9月25日(水) 09:30 〜 11:24 第7会場 (C1 3階 大会議室(314))

11:08 〜 11:16

[2K0701-13-12] Nd2O3-Na2B4O7擬二元系状態図に基づいたネオジム磁石のリサイクル(発表者:修士課程)

○和田 浩樹1、荒井 誠也2、小川 和宏2、山口 勉功1 (1. 早稲田大学、2. 日産自動車株式会社)

キーワード:レアアースリサイクル、ネオジム磁石、状態図、スラグ

近年, 環境対応車であるEVの需要が増加しており, 今後もさらなる需要の増加が見込まれている. EV駆動用モーターには, レアアース(Nd, Dy, Pr, Tb)等希少金属を使用したネオジム磁石が含有されており, 天然資源に乏しい我が国において, レアアースのリサイクルは重要となる.
 本研究では, ネオジム磁石とNa2B4O7フラックスを高温で溶融処理することにより, 溶鉄相とレアアース含有スラグ相に分離し, 回収する実験を行った. また, フラックス中のホウ素は排水規制元素であり, その使用量の削減が望まれる. そのため, フラックスの最適量および溶融温度を調査するために, Nd2O3- Na2B4O7擬二元系状態図を作成した. 実験結果より, 1200~1400℃の温度範囲では, 60 mass% Na2B4O7以上で均一融体になることがわかった.
 状態図に基づいて, 20 kgと100 kgの溶解炉でも実験を行った. 従来のB2O3をフラックスとして用いた研究より, スラグ相の粘性の低下が達成され, さらにネオジム磁石から溶鉄相とレアアース含有スラグ相に分離された. 回収されたスラグに対して, シュウ酸塩沈殿を用いた湿式処理を適用することで, 99.7 mass%の高純度レアアース酸化物を回収できた.

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