資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

若手ポスター発表

環境・リサイクリング分野ポスター発表1

2019年9月25日(水) 13:15 〜 15:15 環境・リサイクリング分野1 (船井哲良記念講堂ホワイエ)

13:15 〜 15:15

[2P0101-12-07] 部分水和焼成ドロマイトの添加によるフライアッシュ含有セメントからの有害陰イオンの溶出抑制機構(発表者:修士課程)

○仲摩 愼剛1、笹木 圭子1、河原 忠弘2、髙木 亮一3 (1. 九州大学、2. 東京電力ホールディングス株式会社、3. 株式会社 安藤・間)

キーワード:フライアッシュ、部分水和焼成ドロマイト、エトリンガイト、ハイドロカルマイト

石炭火力発電所で排出されるフライアッシュ(FA)は、かつては産業廃棄物とされていたが、近年では大部分が再利用されるようになった。しかし、セメント分野や土木分野で利用される際には、FA中に元来含まれる有害元素が長期間の利用で環境中へ溶出することが懸念されている。そこで本研究では、いくつかのCa添加剤を用いて溶出実験を行い、その結果から溶出抑制メカニズムを推定した。溶出実験では、10 gのFAを60 mLの超純水に懸濁させ、4種のCa系添加剤(lime、gypsum、slag、HCD60)の組成を考慮し、それぞれの有効Ca重量が等しくなるように加えた。これを振とうした後、得られた試料を固液分離し、溶液のpHや各イオン濃度を測定し、固体残渣は乾燥後、XRDで結晶相の同定、SEMで形態観察、TEM-EDXで元素分析を行った。また同様の実験を、セメントを加えて行い、固化体を粉砕したものに対してTEM-EDXで元素分析をした。その結果、陰イオン交換体であるエトリンガイトやハイドロカルマイトの生成反応が有害陰イオンの不溶化に寄与していることが明らかとなり、これらが生成された系では有害イオンの濃度も環境基準以下に抑制された。セメントを加えた場合でも同様のメカニズムが推定された。

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