MMIJ 2020,Sendai

Presentation information (2020/08/07 Ver.)

Special Session

ポストコロナ新時代の非鉄金属製錬研究への期待と展望

Tue. Sep 8, 2020 1:00 PM - 4:50 PM Room-6

The chairman: Masahito UCHIKOSHI (Tohoku University), Hiroyuki SHIBATA (Tohoku University)

2:00 PM - 2:20 PM

[1K0603-12-04] Glass formation of high-iron silicate slags

○Sohei Sukenaga1, Paolo Mai1, Sakiko Kawanishi1, Hiroyuki Shibata1 (1. Tohoku University)

The chairman: Masahito UCHIKOSHI (Tohoku University)

Keywords:Iron silicate slag, glass, structure, redox

銅製錬プロセスで生成するファイヤライト(FeO–SiO2)系スラグは、通常の急冷手法ではガラス化が容易ではない。一方で、スラグの物理化学的性質は、構造を敏感に反映して変化するため、同組成のガラス試料を対象とした構造解析が不可欠である。したがって、FeO–SiO2系スラグに脈石成分(CaO, Al2O3および MgO)を適切な配合比で添加することによりガラス化できれば、ファイヤライトスラグの物性理解につながると期待できる。
 本研究では、FeO/SiO2モル比を1.2としたFeO-SiO2二元系を基本組成(FS)とし、3種類の雰囲気(アルゴン、高純度アルゴンまたはアルゴンー1%水素)下で溶融したスラグを水冷した。得られた急冷試料のガラス化挙動に及ぼす脈石成分(CaO, Al2O3および MgO)の影響を調査した。FSスラグを1773 K、アルゴン雰囲気下(Ptるつぼ)で溶融後に水冷を行なった結果、スラグは結晶化した。CaOとAl2O3をCaO-Al2O3系でガラス化が確認されている組成比(12CaO・7Al2O3)で配合し、FSに添加した(49FeO-40SiO2-7CaO-4Al2O3(mol%), 以下FSCA)。FSCAをFSと同条件で溶融・急冷した結果、得られた試料のガラス化が促進された。また、FSCAに2mol%MgO添加した試料では、X線回折により結晶相が確認されなかった。一般的な銅製錬スラグ組成に近く、ガラス化が可能な組成が見出された。

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