一般社団法人資源・素材学会 2021年度 春季大会

講演情報(2021年1月29日付 確定版)

一般講演

高温素材プロセッシング

2021年3月9日(火) 09:00 〜 12:20 第2会場

司会:畑田直行(京都大学)、松浦宏行(東京大学)

09:20 〜 09:40

[2K0201-09-02] 1573K、鉄飽和におけるFeOx-CaO-SiO2系スラグと溶銅間のコバルトの分配

○岩渕 高規1、山口 勉功2 (1. 早稲田大学大学院、2. 早稲田大学)

司会:畑田直行(京都大学)

キーワード:銅製錬、乾式製錬、分配比、塩基度、活量係数

コバルトは、リチウムイオン二次電池の正極材として重要な金属であり、銅やニッケルの副産物として生産される. 海外の一部の銅製錬では自溶炉単一炉で粗銅を得る直接製錬が行われている.その際に大部分のコバルトは酸化され、スラグに分配される.そのため電気炉でスラグを還元し、コバルトをCu-Co系合金として回収することが試みられている.

本研究では、還元雰囲気でスラグ中のコバルトを回収するうえで最適なスラグ組成を明らかにすることを目的とし、FeOx-CaO-SiO2系スラグの組成を変化させながら、1573Kで鉄飽和におけるスラグと溶銅間のコバルトの分配を測定した.また、酸素分圧はジルコニア固体電解質を用いた起電力法により測定した。

コバルトの分配比LCo=(mass%Co in slag)/[mass%Co in Cu]は、Q=mass%CaO/ (mass%CaO+mass%SiO2)で定義される塩基度Q=1/2で、また、低FeO濃度のスラグ組成で分配比が小さくなることが分かった.スラグ中でCoOは中性酸化物の挙動を示すことが分かった.

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