11:20 〜 11:40
[2K0301-08-07] 炭素の回収率を予測するための浮遊選鉱モデルの開発への速度論的なアプローチ
司会:三木一(九州大学)
キーワード:速度論、回収率、浮遊選鉱、モデル開発
自動車廃棄物を処理する中間処理業界では、物理的選別により有用な鉄や非鉄金属を回収するために廃棄物をシュレッダーで細断する。破砕された廃棄物から有用金属を回収した後に残ったものは自動車破砕残渣(ASR)と呼ばれ、そこからさらに炭化処理により熱処理を施される。この処理によりASRから有用金属や炭素燃料を回収することができるが、この処理により発生する炭素材、つまり自動車破砕残渣チャー(ASR-char)の有用性の向上を図りたいと思っている。現在、ASR-charに何らかの処理を施し、炭素の品位をあげることでコークス同等の熱量を確保した燃料代替品として活用したいのだが、ASR-charの1mm以下のサイズでは炭素を他の成分と分離することが難しく、コークスの代替として使用するのは困難となっている。
ASR-charの再資源化処理の一つに浮遊選鉱という手法がある。浮遊選鉱とは水溶液中の金属イオンの表面電位の差を利用し、泡を用いて炭素などの粒子と鉄などの有用金属を分離する選鉱方法である。この方法では加える界面活性剤や水溶液のpHによって粒子の分離効率を人工的に調整することが可能であるが、浮遊選鉱を行う際に変更できる条件が非常に多いため、浮遊選鉱の最適条件を決定するにあたり膨大な実験回数を要する。
本研究では浮遊選鉱をモデル化することにより、浮遊選鉱の時間に関する最適条件について調査した。モデル開発に当たり、炭素の時間に対する回収率を予測する式としては化学反応の反応速度を解析する際に利用される反応速度論の式を用いた。またモデルに入力するパラメータとしては時間と炭素の回収率を用い、そのデータを得るために添加剤、起泡剤を加えずにpH7.0、pH5.5で浮遊選鉱、添加剤を加えずに起泡剤を加えてpH7.0、pH5.5で浮遊選鉱、起泡剤、添加剤を加えてpH5.5で浮遊選鉱を行い、添加剤としてはドデシルアンモニウムアセテート(DAA)を用いた。
今回の研究により炭素の回収率について浮遊選鉱の時間ごとにおける動向を予測するモデルを開発することができた。今後は水溶液中の粒子のサイズや界面活性剤の量における最適条件を予測できるようにモデルを改良し、より多くの条件に対して浮遊選鉱の最適化条件を予測するモデルの開発に取り組む必要がある。
ASR-charの再資源化処理の一つに浮遊選鉱という手法がある。浮遊選鉱とは水溶液中の金属イオンの表面電位の差を利用し、泡を用いて炭素などの粒子と鉄などの有用金属を分離する選鉱方法である。この方法では加える界面活性剤や水溶液のpHによって粒子の分離効率を人工的に調整することが可能であるが、浮遊選鉱を行う際に変更できる条件が非常に多いため、浮遊選鉱の最適条件を決定するにあたり膨大な実験回数を要する。
本研究では浮遊選鉱をモデル化することにより、浮遊選鉱の時間に関する最適条件について調査した。モデル開発に当たり、炭素の時間に対する回収率を予測する式としては化学反応の反応速度を解析する際に利用される反応速度論の式を用いた。またモデルに入力するパラメータとしては時間と炭素の回収率を用い、そのデータを得るために添加剤、起泡剤を加えずにpH7.0、pH5.5で浮遊選鉱、添加剤を加えずに起泡剤を加えてpH7.0、pH5.5で浮遊選鉱、起泡剤、添加剤を加えてpH5.5で浮遊選鉱を行い、添加剤としてはドデシルアンモニウムアセテート(DAA)を用いた。
今回の研究により炭素の回収率について浮遊選鉱の時間ごとにおける動向を予測するモデルを開発することができた。今後は水溶液中の粒子のサイズや界面活性剤の量における最適条件を予測できるようにモデルを改良し、より多くの条件に対して浮遊選鉱の最適化条件を予測するモデルの開発に取り組む必要がある。
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