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[3K0201-07-03] 銅電解精製における銅アノードの不動態化におよぼす不純物のガルバニック腐食
司会:佐々木秀顕(愛媛大学)
キーワード:銅電解精製、アノード不動態化、ガルバニック腐食、その場観察
近年、銅製錬の原料である鉱石品位の低下や、二次原料処理量の増加により銅製錬で処理される不純物量は増加傾向にある。一般的な銅製錬の電解精製工程において不純物量が増加するとアノードの不動態化が生じ易くなる。本研究では、銅のガルバニック腐食に着目し、通電中の電気化学計測と試料表面の直接観察を併用して不働態化現象を解明することを目的とする。実験は試料上部に実態顕微鏡を設置して、通電中の電気化学計測とともに試料表面の変化を観察できるように工夫した。本報告では基礎的な知見を得るため貴な銀と卑な亜鉛を選び、酸性硫酸銅水溶液中における銅-亜鉛、銅-銀、銅-亜鉛-銀、のガルバニック腐食特性を調べた。その結果、亜鉛の溶解は銅によって加速され、銅の溶解は銀によって加速されること、そして通電下ではその効果がさらに顕著になることを確かめた。すなわち、粗銅金属の不純物の溶解性を通電前の腐食試験で予測することが重要であることを明らかにした。通電中には、アノード極への選択的な硫酸銅析出、銀が不純物である場合に銀上での優先的な酸素発生などを観察した。試料観察結果と電気化学計測結果と対比して不働態現象を考察する。
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