一般社団法人資源・素材学会 2022年度 春季大会

講演情報(2022年1月28日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 開発機械/ 岩盤工学/ 資源経済と社会システム/ 資源開発技術

2022年3月7日(月) 09:00 〜 12:00 第2会場 (Webex)

司会:宮崎晋行 (産業技術総合研究所),武川順一 (京都大学)

09:00 〜 09:20

[1K0201-08-01] (学生発表:修士課程) 音波検層におけるストンレー波を用いた鉛直亀裂の透水性パラメータ推定

○萱間 浩輔1、三ケ田 均1、武川 順一1 (1. 京都大学)

司会:宮崎晋行 (産業技術総合研究所)

キーワード:ボアホール地球物理学、ストンレー波、亀裂、透水性、数値シミュレーション

炭化水素および地熱資源の生産では,地層の透水性を高めるために水圧破砕技術が用いられる。水圧破砕による亀裂は孔井軸方向に発生し,最大主応力方向に伸展することが多い。人工的に造成された亀裂の透水性を正しく評価することは,地下資源を効率良く生産する上で重要である。本研究では,ボアホール軸に沿った亀裂を有する3次元音波検層モデルを作成し,数値実験により亀裂の透水パラメータがストンレー波の伝播挙動に及ぼす影響を解析した。また,検層データから亀裂の透水パラメータを推定する新しい方法について検討をおこなった。波動伝播の数値解析において,umオーダーの小開口亀裂を3次元計算に直接組み込むことは,計算コスト上難しい。そこで,3次元波動計算に2次元亀裂流れ計算を組み込む新しい計算スキームを開発した。様々な開口幅・流体粘性を有するモデルに対して数値実験をおこない,得られた受振データからストンレー波の分散・減衰を推定した。その結果,亀裂の透水性に関連するパラメータ(開口幅・流体粘性)と分散・減衰挙動に特徴的な関連があることがわかった。この結果から,音波検層により亀裂の透水性を評価できる可能性が示された。

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