一般社団法人資源・素材学会 2022年度 春季大会

講演情報(2022年1月28日付 確定版)

企画講演

【企画講演/募集型企画】 粉体精製工学部門委員会「学生賞セッション」

2022年3月7日(月) 13:00 〜 16:50 第3会場 (Webex)

司会:芳賀一寿(秋田大学),晴山 渉(岩手大学),柴山 敦(秋田大学)

13:50 〜 14:05

[1K0306-15-04] (学生発表:修士課程) バーネス鉱(δ-MnO2)吸着・共沈法による高Mn, Fe負荷酸性坑廃水処理の最適条件の検討

○田嶋 翔太1、淵田 茂司1、所 千晴1,2 (1. 早稲田大学、2. 東京大学)

司会:芳賀一寿(秋田大学)

キーワード:酸性坑廃水、バーネス鉱、CD-MUSICモデル

バーネス鉱(δ-MnO2)はPZCが2と低く,弱酸性~中性pH条件でもMnやZn,Cdに対して高い吸着能を示す。MnやZn, Cdなど逆中和処理が必要な難処理元素を含む鉱山廃水の処理に使用できる可能性があり,共存するMn濃度など坑廃水の化学組成に応じて異なる操作(吸着・共沈)を選択する必要がある。本研究では,一律排水基準値を超過したMn, Fe, Zn, Cdを含む酸性坑廃水に対してδ-MnO2吸着・共沈実験を行い,最適な処理条件を検討した。吸着法では,δ-MnO2を還元溶解させるFe2+を除去(pH>6)することで,pH6-8で一律排水基準値以下までこれらの元素を除去することができた。この際,電荷分布多重サイト錯体化(CD-MUSIC)モデルから,各金属元素は主にδ-MnO2層内の空孔サイト上で表面錯体形成していることが分かった。また,酸化剤(NaClO)を用いた共沈法では,Fe2+の有無によらずpH6-8で廃水中のMnが酸化沈殿し,同時にZnやCdが共沈除去されることが分かった。この結果より,MnやFeを高濃度で含む本坑廃水は,酸化剤やMn酸化細菌を活用した共沈法を選択することで,pH8で効率的に処理できると考えられる。また,この際に得られた殿物中のMnの大部分は3価以上まで酸化しており,吸着剤として再利用することも期待できる。

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