【一般講演】 湿式素材プロセッシング／高温素材プロセッシング／新材料

[2K0301-10-07] （学生発表：学士課程）　スコロダイト合成プロセスにおける電気化学反応の解析

○曳地 海斗¹、安達 謙¹、飯塚 淳¹、柴田 悦郎¹ (1. 東北大学)

司会：久保裕也（福岡工業大学）

キーワード：スコロダイト、ヒ素固定化、電気化学反応

非鉄金属製錬プラントなどで発生する高濃度のヒ素含有廃水の処理法として、スコロダイト(FeAsO₄·2H₂O)の形でヒ素を固定化する手法が注目されている。溶解度が小さく化学的安定性に優れ、体積あたりのヒ素含有量が大きいことなどから最終処分に適したヒ素固定法として期待されている。
スコロダイトはFe(III)とAs(V)を含むが、これらのイオンを含有する水溶液を単純に混合した場合は非晶質のスコロダイトが生成する。一方で、Fe(II)とAs(V)を含む水溶液中でFe(II)を酸化することにより、耐溶解性に優れかつ濾過が容易な結晶質のスコロダイトが得られることが知られている。このため、酸化剤を用いるスコロダイト合成プロセスが多く研究され、空気酸化を用いるDMSP法(DOWA Metals & Mining Scorodite Process)などが実用化されている。
本発表では、スコロダイト合成における電極反応について電気化学的手法を用いて解析した結果を報告する。