一般社団法人資源・素材学会 2022年度 春季大会

講演情報(2022年1月28日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 湿式素材プロセッシング/高温素材プロセッシング/新材料

2022年3月9日(水) 09:30 〜 11:50 第3会場 (Webex)

司会:安田幸司(京都大学),松浦宏行(東京大学)

09:50 〜 10:10

[3K0301-06-02] (学生発表:学士課程) 酸化イリジウム触媒からのイリジウムの回収

○高橋 浩介1、實方 涼二1、永井 崇1 (1. 千葉工業大学)

司会:安田幸司(京都大学)

キーワード:リサイクリング、白金族金属、イリジウム

白金族金属(PGM)は、耐熱性、耐食性および特異な触媒特性を有しており、様々な工業分野において欠かせない材料である。PGMは生産量が少なく、資源も特定地域に偏在しており、供給リスクが高いため、使用済み製品からの回収が重要である。PGMの1種であるイリジウム(Ir)は亜鉛メッキラインなどで用いられる酸素発生用電極に使用されている。酸素発生用電極の一般的な構造は、基体となるチタン(Ti)板上に触媒層としてIrO2-Ta2O5が被覆されている。使用済み電極よりIrを回収するにはIrO2-Ta2O5混合物を酸溶解することが必要であるが、強力な酸を使用しなければ溶解は困難である。本研究では、IrとTaを分離すると同時にIrを塩酸に溶解することが可能である酸化カルシウム(CaO)との複合酸化物として回収する新しい回収手法について検討した。この方法ではIrO2-Ta2O5混合物中のイリジウム酸化物のみを気化し、イリジウム酸化物ガスをCaOと接触することによりCaOとの複合酸化物を生成させる。こうすることで、IrとTaを分離して、塩酸に溶解可能な化合物としてIrを回収する。生成した複合酸化物を塩酸に溶解し、溶液を分析してIrの収率がほぼ100%となったことおよびTaが溶液に含まれないことを確認した。

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