一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

講演情報(2024年2月2日付 確定版)

一般講演

【一般講演】環境[3/18(月) AM 第4会場]

2024年3月18日(月) 09:00 〜 12:00 第4会場(6号館 3階 635)

司会:小山 恵史(九州大学),菅原 一輝(北九州市立大学)

●環境:資源・素材プロセスの過程で排出される環境負荷物質の不動化技術,浄化材料,化学再生,モデリング,リスク評価および資源・素材プロセス技術を適用した環境保全に関する学術的議論を行う。

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件)>

10:40 〜 11:00

[2K0401-08-05] 廃棄鉄澱物を利用したバイオスコロダイト(FeIIIAsVO4・2H2O)生成に関する研究

○木村 一真1[修士課程]、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

司会:菅原 一輝(北九州市立大学)

キーワード:ヒ素、スコロダイト、鉄ヒ素酸化アーキア、廃棄鉄澱物、廃水処理

鉱業に起因する環境問題の一つに製錬廃液中のAs(III)処理がある。液相中でのAs(III)はその溶解性・毒性の高さから、前処理としてAs(V)への酸化を必要とする。我々は先行研究にて、好熱・超好酸性アーキアAcidianus brieleyiがFe(II)およびAs(III)を同時酸化することを見出し、酸性の合成製錬廃液より高安定の鉄ヒ素鉱物であるスコロダイト(FeIIIAsVO4・2H2O)を生成すること、またその詳細な生成機構について明らかにしてきた。一方、もう一つの鉱害として、休廃止鉱山からの坑廃水発生がある。鉄含有坑廃水の場合には水処理過程で大量の鉄澱物が生成しメンテナンス時には廃棄物となる。このような廃棄鉄澱物をスコロダイト生成に必要な鉄源として活用できれば、廃棄物減容化及びAs(III)処理の低コスト化につなげることができる。そこで、本研究では、国内の坑廃水処理場から採取された鉄澱物を鉄源とした新しい微生物学的スコロダイト生成法の開発を目的とした。フラスコ試験より、鉄澱物パルプ濃度1.0%まで、細胞増殖および微生物学的Fe(II)/As(III)酸化が確認されたが、鉄澱物濃度がそれを超えると細胞増殖が阻害を受ける可能性が示唆された。一旦酸化されたAs(V)は、系内に溶存Fe(III)があれば鉄澱物の有無に依らずスコロダイト化したが、その反応速度は鉄澱物の添加によって著しく向上した。

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