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[3K0301-09-04] 佐渡金銀山南澤疎水坑の上ノ口発見に関して
司会:中西 哲也(九州大学)
キーワード:佐渡金銀山、南澤疎水坑、3次元レーザ測定、迎え掘
佐渡金銀山南沢疎水坑は、相川地区の坑道内の出水を海へ流すために、元禄4年(1691)7月から元禄9年(1696)5月にかけて手彫りで全長約920mが掘削された。完成後作成された[佐州相川惣銀山地行之間数并高下振矩絵図」によると、海への排出口である南沢坑口と山中の諏訪間歩内部の2カ所から掘削されている。また途中に上ノ口、下ノ口の2カ所に立坑を掘り、そこを起点として南沢坑口と諏訪間歩を含めて同時に6カ所から迎え堀を行ったと記載がある。この工法は当時としては世界的にも画期的であった。しかしこれまで掘削開始時の各坑口位置は確認されていない。本研究では、平成24年(2012)から南沢疎水坑内の測定を実施してきた。その過程で疎水坑内に繋がる地中内の上ノ口立坑と下ノ口立坑を確認した。本年度の調査は、上ノ口立坑へ繋がると推定される水平坑部の3次元レーザ測定を行った。また、現在の南沢疎水坑口と水平坑口の相互関係を求めるために、地上を約1.8km走破して坑口間の3次元レーザ測定を行った。その結果、水平坑部は地中内の上ノ口立坑へと繋がる普請坑である推定できた。
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