11:40 〜 12:00
[3K0401-08-08] 化学処理とマイクロ波加熱を用いたレアメタル精製における乾式溶解技術
司会:晴山 渉(岩手大学)
キーワード:レアメタル、溶解技術、マイクロ波加熱、化学処理
鉱石からのレアメタルの精製工程には、多くの高熱処理を要する。核融合炉材料として不可欠なベリリウムは、その鉱石を溶解するため3段階の高温熱処理が必要であり、また電池原料のリチウム化合物の精製では、リチウム鉱石を溶解するため1000℃の煆焼処理と250℃の濃硫酸焙焼処理の2段階の熱処理が必要である。これら高温熱処理は、温室効果ガスを多く排出するため、これらのプロセスの代替は脱炭素社会実現のためには解決すべき課題の一つである。
今回QSTで開発した革新的な溶解技術は、難溶性のベリリウム鉱石の溶解を低温で実現した。また水溶液を用いない乾式での反応のため、常圧での処理が可能である。乾式処理では、鉱石はマイクロ波をほとんど吸収せず、混合している塩基性試薬粉末がマイクロ波を効率よく吸収し、溶融活性化して鉱石の分解反応に寄与する。また本技術は、鉱石の種類には依存しないため、様々な難溶性素材に適用できる可能性を有し、鉱石精製のみならず、リサイクルの分野にも応用できる技術であることを明らかにした。本発表では、乾式処理での反応挙動及びその汎用性について報告する。
今回QSTで開発した革新的な溶解技術は、難溶性のベリリウム鉱石の溶解を低温で実現した。また水溶液を用いない乾式での反応のため、常圧での処理が可能である。乾式処理では、鉱石はマイクロ波をほとんど吸収せず、混合している塩基性試薬粉末がマイクロ波を効率よく吸収し、溶融活性化して鉱石の分解反応に寄与する。また本技術は、鉱石の種類には依存しないため、様々な難溶性素材に適用できる可能性を有し、鉱石精製のみならず、リサイクルの分野にも応用できる技術であることを明らかにした。本発表では、乾式処理での反応挙動及びその汎用性について報告する。
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