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[1501-06-06] 気相を介したイリジウムおよびルテニウムの分離・回収
司会：砂田 和也（JOGMEC）
キーワード：リサイクル、イリジウム、ルテニウム
白金族金属であるイリジウム(Ir)やルテニウム(Ru)は，電極材料や電子材料として利用されている．IrおよびRuは，希少で産出量も少なく資源も偏在している上，白金(Pt)やパラジウム(Pd)などのほかの白金族金属の副産物として生産されている．このため，IrおよびRuのみを増産することは難しく，近年，これらの金属の需要の高まりにより，価格が上昇している．このため，使用済みの製品からのIrおよびRuのリサイクルが重要である．白金族金属をリサイクルして再資源化する過程で，各元素に単体分離する必要があり，この過程は溶媒抽出法や沈殿法などほとんどが湿式工程で行われる．したがって，回収したIrおよびRuは酸溶解する必要があるが，これらの金属や酸化物の酸への溶解性は極めて低い．本研究室では，IrやRuを複合酸化物化することによりこれらの酸溶解性が向上することを明らかにしてきた．白金族金属の中で，IrおよびRuの酸化物は蒸気圧が高く，揮発しやすい特徴を利用し，混入した卑金属と分離し，酸溶解性の高い複合酸化物として回収するリサイクル手法について検討した．