資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】アルミリサイクルによる循環経済型イノベーション都市・富山の構築に向けて ~ JST・COI-NEXT本格型・富山大学での取り組み ~ [9/10(火) PM 第5会場]

2024年9月10日(火) 13:00 〜 15:25 第5会場 (一般教育2号館 3F 301)

司会:村山 憲弘(関西大学)

●富山大が主導するJST・COI-NEXT育成型プロジェクトが2024年度より本格型に昇格した。このプロジェクトは、アルミリサイクルを通じて富山で資源循環社会モデルを創成し、日本全体に横展開することによって、富山県の工業の持続的発展、日本のアルミ産業の発展、地球規模での環境保護に貢献することを目指したものである。粉体精製工学部門委員会の委員も参画している当プロジェクトの最近の取り組みを紹介する。

<発表:40分中、講演35分、質疑応答5分/1件><発表:30分中、講演25分、質疑応答5分/1件>

13:45 〜 14:15

[1507-10-02] 抽出・相分離によるアルミニウムのアップグレードリサイクル技術の創成

○小野 英樹1、加藤 謙吾1 (1. 富山大学)

司会:村山 憲弘(関西大学)

キーワード:アルミニウムスクラップ、リサイクル、不純物除去

アルミニウムは新地金を製造する際の電力消費量が他の主要金属と比べても非常に大きい一方、スクラップを溶解して再生地金を製造することで、地金製造工程における消費電力を約3%までに抑制することができる。したがって、アルミニウムのリサイクルは、カーボンニュートラルに向けて重要な課題である。現状、国内におけるアルミニウムの地金製造におけるスクラップ使用比率は、鋳造材が100%に近い一方で、展伸材は10%程度に留まっている。この原因は、展伸材から不純物許容度の大きい鋳造材へのカスケードリサイクルが行われているためである。したがって、アルミニウムスクラップ中の不純物を積極的に除去することにより、展伸用再生地金の製造を可能とするアップグレードリサイクル技術の確立が期待されている。鋳造材に主要合金元素として添加されているシリコンを除去可能とする手法の確立を目指すCOI-NEXT地域共創分野「富山循環経済モデル創成に向けた産学官民共創拠点」の研究開発課題1「抽出・相分離によるアルミニウムのアップグレードリサイクル技術の創成」の概要について紹介する。

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