11:40 〜 12:00
[1601-05-05] 323K(50°C)における塩酸溶媒中のクロム塩化物の水和化・錯体化過程
司会:久志 本築(東北大学)
キーワード:クロム塩化物錯体、塩酸、湿式製錬、紫外可視吸収分光
今後需要が見込まれている有価金属の効率的な抽出方法が望まれている。また都市鉱山からの有価金属の回収・再生においても、効率的な分離技術の確立は重要である。湿式法による分離精製技術、主に抽出剤の開発が盛んであるが、吸着質である水相中における各元素の化学状態は不明であることが多い。あるいは、化学状態が報告されていても、実際の吸着挙動との間に矛盾が認められる場合もある。このような矛盾を解消し、分離技術の開発に貢献する基礎的知見を見出し、効率的精製技術の提案を行うことを本研究の目的とする。Cr資源は豊富でリサイクルの必要を認めないが、用途は多様で有価金属と共に使用されている。都市鉱山からの有価金属の効率的回収のためにはCrを可能な限り除去する必要がある。しかしながら、Crの塩化物水溶液、硫酸水溶液中の化学状態は不明確であり、効率的回収の妨げとなっている。そこで、Cr錯体の分布を主に紫外可視吸収分光を用いて解析し、イオン交換による吸着反応などの合理的説明を試みる。その一環として、50°Cにおける塩酸溶媒中のクロム塩化物の水和化・錯体化過程についての調査結果を報告する。
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