資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(地球・資源分野) [9/11(水) PM 第1会場]

2024年9月11日(水) 13:40 〜 14:56 第1会場 (一般教育2号館 1F 101)

司会:鳥屋 剛毅(秋田大学)

13:56 〜 14:00

[2107-24-05] 金の原位置抽出を目的としたヨウ化物酸化細菌の利用に関する基礎的検討

○丸山 拓朗1[修士課程]、菅井 裕一1、江﨑 丈裕1、テオドラノエリ タンバリア1 (1. 九州大学)

司会:鳥屋 剛毅(秋田大学)

キーワード:ヨウ化物酸化細菌、金、原位置抽出、微好気条件、ナノバブル

環境負荷が大きいシアン化物に代わる金浸出剤として、本研究ではヨウ素に着目した。また、ヨウ化物イオンを酸化し分子状ヨウ素を生成する性質を持つヨウ化物酸化細菌を用いて、将来的に、地下金鉱床に同細菌とヨウ化物を供給し、地下原位置で金の浸出を図ることができないか検討した。ヨウ化物酸化細菌は千葉県の水溶性天然ガス田で生産される地下水中に生息しており、本研究では同地層水試料からヨウ素デンプン反応を利用することで同細菌の純粋株を分離した。液体培養実験を通して菌株ごとに分子状ヨウ素の生成スピードを比較し、a-1, b-2ならびにc-1と命名した3種の菌株について、続く金箔の溶解実験を実施した。地下原位置での金の浸出を図る場合、低酸素濃度条件下での培養が想定されるため、酸素濃度を21%、19%、14%、8%に調整し培養を進め、金箔の様子を観察した。好気条件下ではヨウ化物酸化細菌が生成した分子状ヨウ素によって2週間ほどで金箔は溶解したが、酸素濃度が低くなるにつれ同細菌の活性が低下し、金箔の溶解を引き起こすのが難しくなった。酸素ナノバブルによる低酸素環境下での同細菌への酸素供給を試みたところ、酸素濃度8%程度まではその効果が認められた。

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