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[P030C] 石灰石鉱山早期緑化に向けた早生樹の生長に及ぼす土壌環境要因の抽出
キーワード:石灰石鉱山、早生樹、早期緑化、多変量解析
日本で最も鉱山数の多い石灰石鉱山での採掘は、主に露天掘り形式で行われているため、相当規模の環境改変が伴っている。そのため当事者による景観保護・環境修復が必要とされており、経済的かつ合理的な緑化が求められている。しかし石灰石鉱山は一般的に高pHや貧栄養の土壌環境であるため、その土地の在来種の侵入を阻害し、植生回復に長い年月を要することが課題である。そこで成長速度が極めて早くCO2固定能が高い早生樹に着目した。早生樹を緑化樹とすることにより、土壌の蓄積有機物としての役割を担うリターフォール(落葉・落枝)量の増加や樹体へのCO₂固定が見込め、合理的な環境修復が期待できる。上記を踏まえ、本研究では早生樹の生長に及ぼす石灰石鉱山の土壌環境要因の抽出を目的とした。日本各地5か所の石灰石鉱山から取り寄せた緑化用客土を用いて桐のポット栽培実験を行い、樹木の生長と各土壌成分との関係を多変量解析により検討した。結果として、桐はどの鉱山客土でも生育可能なことが確認され、主成分分析の因子負荷量から土壌の全窒素量や水溶性硫黄濃度が桐のバイオマス重量に影響を与える要因であることが示唆された。
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