10:40 〜 11:00
[2301-08-05] ニッケル酸化鉱スラリー濃縮工程におけるヘテロ凝集発現に関与する鉱物の特定
司会:三木 一(九州大学)
キーワード:沈降、ゼータ電位、ヘテロ凝集、ニッケル酸化鉱
住友金属鉱山株式会社の子会社であるコーラルベイ・ニッケル・コーポレーション(フィリピン)、タガニートHPALコーポレーション(フィリピン)ではHPAL(High Pressure Acid Leach)プロセスを用いて低品位のニッケル酸化鉱からニッケルを回収している。このプロセスではシックナーでスラリーを固液分離し、固形分を濃縮したスラリーをオートクレーブに移送して高圧高温条件で硫酸によりニッケルを浸出する。ニッケル酸化鉱の沈降性が悪い場合、シックナーでスラリーの固液分離が悪化し、固形分の濃縮不足により、オートクレーブへの鉱石供給量が低下する。その結果、生産量の低下を招く。
ニッケル酸化鉱のゼータ電位と沈降性について調査した結果、ゼータ電位の絶対値が30mV以上の鉱石は沈降性が悪く懸濁しやすいことが分かった。そこでゼータ電位が正電荷の鉱石と負電荷の鉱石をブレンドし、ヘテロ凝集を発現させ沈降性を改善した。本報告では、改善手法に用いたヘテロ凝集の発現に関与した鉱物を調査し、特定した結果について述べる。
ニッケル酸化鉱のゼータ電位と沈降性について調査した結果、ゼータ電位の絶対値が30mV以上の鉱石は沈降性が悪く懸濁しやすいことが分かった。そこでゼータ電位が正電荷の鉱石と負電荷の鉱石をブレンドし、ヘテロ凝集を発現させ沈降性を改善した。本報告では、改善手法に用いたヘテロ凝集の発現に関与した鉱物を調査し、特定した結果について述べる。
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