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[2607-23-11] 量子化学計算に基づいた二酸化炭素の回収・有効利用に向けたシリコン廃棄物の活用
司会:岸本 章宏 (京都大学)
キーワード:反応機構、反応動力学、触媒反応、カーボンリサイクル
近年,温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルの達成が求められている。大気中へのCO2排出量を減らす手法として,CO2を還元し,素材や燃料に変換するカーボンリサイクル技術が求められている。そこで,CO2還元のための触媒開発が盛んに行われているが,現状の触媒は貴金属の使用などによりコストがかかるという課題がある。我々は高性能かつコストを抑えた触媒として,シリコンウエハー製造時に廃棄される高純度シリコン切削屑に注目し,その触媒性能を評価した。廃棄されたシリコンは実際には大気中の酸素や水により表面が酸化されていると考えられる。そこで,本研究では再表面に酸素が吸着しているシリコン結晶のモデルを作成し,その表面におけるCO2とH2の反応をシミュレーションにより確認した。解析の結果,清浄表面と同様に酸化されたシリコンにおいてもHCOOHが生成することが確認された。現在,シミュレーションにより得られた反応経路を検証するために,シリコン廃棄物を利用したCO2の吸着・再利用に関する実験を進めている。
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